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☆鍵屋さんのこぼれ話 - おばあちゃん、戦時中を語る -
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戦時中の話を祖父母や親から聞く機会は、子供のころから比べますとすっかりなくなりました
先日、92歳のおばあちゃんのお宅へうかがい、金庫のダイヤルを開けたのです。
中から戦時中持っていた100円札が出てきたので見せていただきました。
| 満州中央銀行と記してある |
おばあちゃんは終戦を迎え、満州から引き上げてきたときの思い出を私に話してくれました。
私の祖父母はもう他界していますが、本当の祖母が話してくれているような気持ちになり、聞き入ってしまいました。
想像を絶する過酷な体験です。
現在では、精神科病で病院にかかっている方々が多いと聞きます。
しかし、戦時中の真っ只中の人たちは、ものすごいストレスを抱えながらも精神病になる暇もなく必死に生き延びたのだろうと思いますと、本当に強い人間になったのであろうと思いますね。
終戦の4日前に、巷で日本は敗戦すると知っていた人(軍関係者)から、「飲みなさい」と言われて薬を渡されたそうです。
おばあちゃんは、どこも悪くないので捨てたらしいのですが、飲んでしまった人たちは次々に死んでいったそうです。
アメリカ軍に虐殺させる前に自決しようとする薬だったというのです。
「よかったね、飲まなくて!」
恐ろしい世の中ですが事実ですね。
こういった体験者がいずれ皆無になる日が必ず来ます。
体験談を聞きたくても聞けなくなるときが必ず訪れます。
金庫の開錠に行ったまでのことでしたが、私はものすごく貴重なお話を聞かせていただいたのだとしみじみ思いました。
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